札幌の屋根の雪

屋根工法

■落とせるものなら……落雪屋根

敷地内に落雪スペースが十分にあり、特に問題がなければ、屋根の雪は落とす方が構造体に無理なく、積雪障害も起きづらく、好ましいことは大方の人が納得しているでしょう。落雪屋根にする場合は、当然ですが、雪が無理なく自然に落ちるような屋根形状にすることが大切です。屋根の谷やドーマーなどで落雪が妨げる場合、軒先に氷堤やつららができやすく、暖気時に一気に雪氷だまが滑り落ちることになり、危険です。最近敷地の狭小化にともなって、落雪スペースが不十分な勾配屋根に雪止め金具を取り付けた屋根が多く見られます。しかし、通常の雪止め金具では、雪は止まっても、屋根面で解けた融雪水は軒天に流れていきますから、断熱性能の良い住宅でも、軒先での氷堤とつららの発生を防止するのは難しいでしょう。

■落ちちゃだめなら‥‥無落雪

無落雪屋根で最も多いのは、屋根の中央に横樋と縦樋を持つM型屋根で、既に20年以上の実勢を持っています。初期のM型屋根では周囲に高さ30~50㎝のパラペットを立ち上げていましたが、パラペット高さが低く、かつ屋根勾配が緩くなったため、現在では屋根上の積雪が少ない形状が一般的です。また板金の防水性向上したことによって、木造でも樋をつくらずに水勾配(1/100程度)だけをつけたフラット屋根が可能になり、多くなっています。ただし、わずかな勾配であっても屋根面での融雪面に氷盤になっていたり、先端につららがでていたりしますから、暖気の時にそれらが落ちると危険です。屋根面で雪が融けないように、鉄板の下に板状の断熱材を入れる方が良いでしょう。無落雪屋根では屋根雪の重量によって、建具が開かなくなるなどの不具合が無いように、積雪量に応じた梁の大きさが必要になります。一部2階建ての一階部分の屋根積雪は地上積雪よりも多くなることがあります。

 

無落雪屋根

流れ屋根

石狩市ですがもりによる屋根リフォームしました。

以前も似たような形状ですがすがもりがありましたが、今回の建物も同じ状態によるすがもりでした。増築した際に、元々の建物と増築部との外壁と屋根の取り合いが加工が悪く、すがもりしたとの事例です。

すがもりによる屋根リフォーム工事工程

外壁と屋根との立ち上がり部の納め方が悪く、すがもりの原因となっておりました。

つなぎ部(ハゼ)からも入っていた事もわかりました。

寒冷地用下葺防水フェルトで下葺きします。

今回はほとんど傾斜のない真っ平の屋根形状ですので、防水性の高いフラットルーフ(ハゼが高いタイプ)で屋根トタンを葺いていきます。

つなぎ部(ハゼ)を手締め機でしっかりと、密着させます。

堅固な防水屋根になりました。

裏の敷地内に雪が持ちないように、樹脂製雪止め金具を取り付けました。鉄製はサビやハゼを痛めてしましますので、当社は樹脂製にしています。

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